ツリーラン ― 2024年06月05日 15:19
11/27/10
パラグライダーが乱気流で潰されて、なんとか回復しようと粘るうちにパラシュートを投げるタイミングを逸し、ツリーランしました。
tree landing、木に着陸、もちろん和製英語とも呼べないパラグライダー業界の言葉、ツリーランです。
パラグライダーは空気で膨らんでいるだけで、乱気流(それを回避するのも腕ですが)で潰される、翼が変形することがあり、このため揚力を失い、失速する、墜落することがあり得ます。
潰されても高度があれば回復操作をして回復を狙います。
判断ミス、下に木があるのでグライダーが木に引っかかって自分は宙づりになるだろうという読み(甘い)もあり、緊急パラシュートを使用せず木に引っかかりました。
木に引っかかって2時間半待って、いよいよ回収が始まった瞬間に枝が折れて落下、7-8mくらいか?
急斜面であったこと(スキーのジャンプの着地も斜面だから出来るのです)、岩場でなかったこと、枝が折れたにしても地面までの途中で他の枝がブレーキになったことなどが幸いしたと思います。
罰金10,000円。回収隊S氏の「無事が一番」が沁みました。
回収隊を持っているとき、初めて野性の猪を見ました。最初熊かと思い、笛を吹いたが逃げず、そのうちあの急斜面をまっすぐ走って降りていきました。自分は木の上で、猪は地面、大丈夫のはずですが、恐かった。木に引っかかった人間、バカ、と思われたようです。
笛は近くに来た回収隊に位置を教えるために装備している物です。
2010年5月 ― 2024年05月19日 10:25
5/22/10
谷の向こう側に550m入り込んだらフルアクセルでも戻る事が出来ず、山沈しました。
山沈というのは決められている着陸場以外の山に落ちてしまうことです。
パラグライダーは動力を持たず、位置のエネルギー即ち高度だけが頼り。高度が無くなる前に上昇気流を見つけるなり、着陸場に行かなければなりません。
パラグライダーには動力はありませんが、翼の形状を変えることで沈下率が大きくなりますが前進速度を大きくすることが出来ます。これがアクセルという機能です。
他の機体も行っているから自分も大丈夫だろうと行ってみたら、向かい風が強くて and /or 高度が足りなくて戻れなくなりました。
他の機体がどこまで奥に入り込んでいたのか、高度は私の目測に過ぎず、風の強さは変化します。つまりは判断ミス。
戻れなくなった時点で『誰かが帰れなくなっている』と無線連絡があり、『その先の川沿いに高い木がない藪がある』と教えて貰い、なんとか着陸できました。
あとでパラグライダースクールの校長から『あのあたりは材木搬出用のワイヤーが張ってあって、見えないから危険』と聞いてドッキリ。
谷川と道路の間の盛り土+藪に降りて自己回収、Hさんに迎えに来て貰いました。
怪我は無し、罰金3,000円。
やばいと思ってからフルアクセルで65秒間谷を戻ろうとしたのですが、高度を170m消費しても前進したのがわずかに300m、写真のL/Dは正しい意味で使っていません。単純に300/170=1.76を示しています。このグライダーのグライドレシオは8.35で、無風なら1m高度低下する間に8.35m前進します。
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