コロナの頃-12024年03月13日 06:58

2020年2月23日
コロナが始まった頃です。今思うに結局コロナ、ワクチン、何だったんでしょう?

アラスカにAnchorageという町がありますが、和訳したら錨地、船が着岸しないで沖で錨(アンカー)を入れるところです。
岸壁(埠頭、突堤、Berth、Dock、いろんな言い方あり)が塞がっていて、荷役待ちすることを沖アンカーとか沖待ちと言います。

検疫のための錨地は、Quarantine Anchorage(検疫錨地)。Quarantine Officer(検疫官)が乗船して検疫、問題無ければ『Yellow Flagを降ろして下さい』と言われます。
イエローフラッグは旗旒信号で『本船は検疫中』という意味。検疫錨地ではなく着岸してから検疫官が乗船するケースもあり、港によって様々。
実際は無線検疫(Radio Pratique)、予め要求されている質問に電報で答えるだけで検疫パスとなることがほとんど。船内にネズミの死骸があるか、体調不良の乗組員がいるか、など。

内地が風邪の季節でも、海上にはウィルスがいないので誰も風邪は引きません。しかし入港、上陸すると途端に罹患。そして船内でパンデミックとなります。職場も生活の場も一緒ですから。風邪は伝染病、と実感します。

船員はコレラとスモールポックス(天然痘)の予防接種をして、病院のスタンプとドクターのサインのある証明書(通称イエローカード)を保有する必要がありました。
コレラは6ヶ月、天然痘は2年の有効期間。インドでコレラの予防接種をした時、訪船したドクターが消毒用のアルコールも持っていなくて船から提供したり、注射針を使い回して、ぞっとした経験があります。
WHOが天然痘撲滅宣言をしたあとも、船員はしばらく予防接種していました。

中古車を中南米・カリブ海に運んだときは、イエロー・フィーバー(野口英世が斃れた黄熱病)の予防接種もやりました。有効期間10年。

ニッケル鉱石を積みに行ったフィリピンでは、上陸する前に衛生管理者(三等航海士)から『マラリアの予防薬をやろうか?』と訊かれて、最初は素直に飲んでいました。
強い薬のため胃をやられる可能性もあるとか、栄養状態の悪い、体力の無い人は発症するが、普通の日本人なら大丈夫という都市伝説?もあって、そのうち飲まなくなりました。

そうは言っても、外地で病気や怪我をするのは船員には致命的で、港によっては生ものは絶対に摂取しない、どんなにうまそうでも果物は避ける、ビールは目の前で栓を抜いて貰うとか、自衛は常識。

私はコレラにも天然痘にも黄熱病にもマラリアにも罹ったことはありませんが、コロナウィルスとやらはどれほどに危険なのでしょうか?
アメリカで、インフルではなくコロナ?とか。何事に依らず責任を持たず尻切れトンボ報道に終わるイエロージャーナリズムの方が危ない。