半導体業界に出戻り2024年01月23日 07:07

D社はプラズマCVD装置メーカー。

回路設計は諦めて、でもいつか装置改造くらいはやりたいとの思いで転職しました。
半導体業界のフィールドサービス業務の厳しさはA社で知ったのですが、やるしかありません。

ネルソン丸では知らなかったフィールドサービスの意味。顧客に装置を搬入して、正常動作するまで調整し、故障したら修理に行く業務です。
装置は複雑で、家電のように設置してスイッチを入れたら動く、と言うわけには行きません。
一つ一つの安全と機能を確認調整して、1ヶ月程度掛けて性能を発揮するようにします。
半導体工場は24x7 (24 hours a day, 7 days a week) で、故障修理を依頼されら、修理完了まで帰れません。金曜の夕方までかかってお客さんが自分で修理できず、電話が来て、明日来てほしい、ということもあります。

装置はお客さんの要求により、安全上の理由、運転しやすさの理由などにより改造を要求されることがあります。いつか、開発でなくても改造でも良いのでやりたいと考えていました。

プラズマは四つ目の状態。気体、液体、固体でもないプラズマ状態。物質が陰イオンと陽イオンに分離した状態です。
CVDは Chemical Vapor Deposition 化学的気相成長。
ガス(気相)を陽イオンと陰イオンに分離して、それぞれ別の物質のイオンと化合させるものです。
SiH4というガスとN2OというガスからSiO2(二酸化シリコン、ガラス)を作ったりします。
ガスをイオン化するためのエネルギーは高周波電源、別名プラズマ電源とも呼ばれます。(A社で開発を目指した13.56MHz電源)

半導体と延長ケーブル(テーブルタップ)は似ています。
電気を流す導体(金属)と流さない絶縁体(プラスチックなど)の組み合わせという意味において。
半導体にも絶縁体(ガラス)が必要なのです。

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装置トレーニング2024年01月23日 08:00

先ずは装置の構造、操作、調整、修理などを勉強しなくてはなりません。
そのためには、教科書だけではなく実機が必要です。
そこで本社 San Jose に7週間トレーニングに行きました。カリフォルニア州シリコンバレーという言われている所です。
同時期に採用された私を含めた4人の他に、通訳がいてすごく助かりました。
2週間のオペレーション、2週間のメインテナンストレーニング、3週間現地のフィールドエンジニアと一緒にOJT (On the Job Training) です。

この出張で初めてアメリカで車を運転をすることになりました。日本でも運転は苦手な私がです。
ハンドルは助手席に付いていて、方向指示器とワイパーのスイッチも逆です。しかも、道路の右側を走る、要するに逆走するのです。恐い。
左折するとき、左車線に入りそうになって同乗者に注意されたこともありました。
そのうちなんとか、地図さえあれば一人で行きたいところに行けるようになりましたが。