核燃料運搬 ― 2024年01月14日 19:21
1984年、テロを恐れて秘密裏に、フランスから東京へ核燃料が運搬されました。
晴新丸、私は乗ったことがありませんが、ネルソン丸でその航海の通信長と乗り合わせて裏話を聞きました。
https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009010621_00000
NHKが、パナマ運河に到着予定は19日、これを『お友達に会うのはピッチャー・キャッチャー』という暗号で通信したと放送した。アメリカのお友達のパナマ運河、ピッチャーが1、キャッチャーが9で19日。
でも、これは嘘とのこと。
ピッチャー、キャッチャー、、、は用意された3種類の暗語のひとつでしたが、使用しなかったと。
ポイントは、通信は秘密、ということです。通信士は通信の秘密を漏洩することはありません。
電話を盗聴されたり、私信電報を他人に見られたらイヤですよね?
通信と放送は、電波のアプリケーションとして似ているようで、大きな違いがあります。
通信 放送
秘密 公開
1対1 1対不特定多数
双方向 一方向
通信の秘密というのは、内容だけではなく、存在自体が秘密です。そのような通信があった、なかった、と言うことさえ、秘密です。(もちろん私は、別の暗語でパナマ入港予定を通信したかどうかを知りません)
ポイントの二つ目は、放送は娯楽、ドキュメンタリーにさえ、演出というやらせを紛れ込ませるのが、日本の放送局です。
取材に対して通信長は、通信の秘密を守るため、放送局に虚偽の答えを用意し、放送局はいわゆる裏を取らずに放送したわけです。
この航海には海上保安官数名が同乗しました。当初武装していたそうですが、キャプテンが『武器は物騒』のようなことを言ったら、携帯を止めたとか。
平和です。フランスやアメリカの軍艦がテロを警戒して晴新丸を護衛しているというのに。
ちなみに、晴新丸は元々設備してなかったインマルサット衛星通信設備とNNSSを、この航海のために急遽取り付けたそうです。
NNSS : Navy Navigation Satellite System、GPS以前のアメリカ海軍衛星航法システム、無償で世界の民間に解放されていました。
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